下の画像は国語文法(ことばのきまり)をほとんど理解していない(意識していない)生徒さんの例です。この結果をご覧になった大抵のお母様は、愕然となさいます。「なにこれ? うちの子、大丈夫!?」
小学3年生くらいまでなら、まだ何とか家庭学習も出来るけれど、3年生も半ば辺りになると、答えは分かるけれど、どういえば良いかが分からなくなる。そうおっしゃるお母様が増えてきます。
小学1年生や2年生まで上手く進んでいた家庭学習が、3年生になって進度が鈍くなり、最悪の場合は失速してしまう原因は、8割方まで、ある言葉なのです。
「また間違えた!」
「何度言ったら理解するの?」
「ナンであなたは出来ないの?」
間違えた頃を誰よりも分かっているのは、お母さんではなくて、お子さんです。
どのお子さんも同じなのは、大好きなお母さんに褒められたいと思っていること。
そのお母さんから間違えたら叱られるでは、間違えることを気にするあまり、勉強が億劫になって来て、やがてはキライになる危険性があるのですね。
「一緒に考えよっか?」
この言葉は、相手に寄り添う気持ちがなければ生まれてきません。
教えるのではなくて伝えることです。
教える=相手が理解するまで何度も言い、無理矢理にでも覚え込ませること。
伝える=相手が理解するまで何度も言い、伝わるまで寄り添うこと。
教えらるということは、「ふ~ん。そうなんだ。」ということ。まるで人事みたいに捉えていたとしたら、ここに学ぶ意思が生まれるかどうかは、かなり怪しくなりますね。
伝わるというのは、「なるほど!」と、ストンと心に落ちること。お子さんは「ストン」と腑に落ちたことは言われなくてもします。「ストンと腑に落ちる=分かった!」だからです。
「一緒に考えよっか?」には、子どもさんを責める気持ちはありません。子どもさんって敏感だから、責められないことをすぐに理解します。心がリラックスしていますから、こちらの話に耳も傾けられますね。
では、「一生に考えよっか」と言ってから、どのように指導すれば良いでしょうか。
「主語」「述語」「修飾語(せつめいことば)」というお話をしながら、ひとつひとつの文がどのような構成になっているか、ゆっくりと穏やかに、寄り添うように書きながら、論理的に説明します。そのとき必ず「見える化」させること。人間の頭脳は具体的なイメージを目の前に示されるからこそ覚えるのです。大抵のお子さんはこの図を見ると、「へぇ~。こうなってるのか!」と驚きます。一行の文からは決して見えてこないものが見えたとき、「なるほど!」というようにストンと腑に落ちるのです。この「ストン」が大事です!